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イベントレポート

バイテク情報普及フォーラム2014/農研機構シンポジウム/第24回ボトムプラウ有機物循環農法体験記授賞式

新たな選択肢の一つとして バイテク技術の実用化を考える

バイテク情報普及協会は11月19日に東京都内のホテルにてフォーラムを初めて開催した。すでにバイテク(遺伝子組み換え)作物の導入により、農業の生産性向上および競争力強化に成果を挙げているフィリピンの農業を参考に、日本農業のあり方とバイテク技術の実用化について考えるという主旨で行なわれた。
田中能之理事は開会挨拶で「日本でも品種改良の一つとして再確認する機運が高まっている」と述べた。講演は、フィリピンより2組、日本から2組、それぞれ専門家と農業生産者が情報を提供した。 
まず、フィリピンよりバイテク技術の専門家であるソニーP.タババ氏(クロップライフアジア バイオテクノロジー担当)はアジアのバイテク作物の栽培状況と、特にフィリピンでの遺伝子組み換えトウモロコシの現状を紹介した。
続いて、フィリピン・イラガン市で遺伝子組み換えトウモロコシを栽培している、プレスリー/ジョナリン・コルプス夫妻が機械化の進んでいない同国での品種導入による恩恵と将来への期待について話した。
3人目に登壇した本間正義教授(東京大学大学院 農学生命科学研究科)は「日本の農業の課題・農業改革とバイテク作物活用の可能性」と題して講演した。さらに、八木輝治氏((有)鍋八農産・代表取締役)は愛知県弥富市で水稲と小麦、大豆を生産する経営概況を紹介し、新しい農業技術導入への期待感を述べた。
その後のパネルディスカッションでは、北海道長沼町で子実トウモロコシ生産に取り組んでいる柳原孝二氏((有)柳原農場・代表取締役)と犬伏由利子氏((一財)消費科学センター理事)を加えて、両国でのバイテク技術の受け入れ方の違いについても意見交換がされた。
最後に、本間教授は「世界のバイテクと日本のバイテクは異なる。日本では、まだ近づいてこないでほしいというのが本音ではないかと思う。日本のバイテク技術は世界をリードする形で進展する可能性を十分持っている。フィリピンの広報は素晴らしかった。バイテクの理解を広めるためには、日本のメディアにも期待したい」と総括した。

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