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【農・業界】
(有)河野園芸(愛媛県愛南町)、青ネギの生産調整に小玉スイカ
- 編集部
- 2006年03月01日
先を見越した主力選定が経営のカギ
愛媛県愛南町で青ネギ、数種柑橘類などを生産する(有)河野園芸(代表・河野俊氏)は、正月明けから値の下がる青ネギの後作に小玉スイカを入れているが、今年は昨年に比べ20aほど規模を拡大し、1万5千玉の収穫を見込む。
売り先は、卸売市場と大手スーパーチェーンが5割ずつで、生産高に応じ全量を引き受ける約束になっている。品種は「あい姫」。
河野園芸の主力は、初夏まで収穫できるさわやかな味覚が売りの河内晩柑と、年間80万束収穫する青ネギ。
しかし昨今、青ネギは、全国的に施設栽培が増えたことなどが理由で、供給過剰気味。例年決まって値の下がる2~4月でさえ、予想を大きく下回ることも多かった。
そこで河野園芸では、値の下がるこの時期の生産調整の一環として、数年前から市場評価のよい小玉スイカを青ネギの代わりに作付けしていた。
今年最初の定植は、2月11日。すでに1千本の苗が青ネギの後作に植えられている。需要が高まり高値を狙える5月初旬の早や出しを目指しているが、無加温栽培のため、授粉のタイミングを見計らい慎重に定植時期を設定した。
このほか、河野園芸はネギの安値対策として、今年から新たに結束機と包装機をおよそ700万円で導入した。この結束機は、コストを抑えるために農機店を通し知り合った機械加工業者にオーダーメードしたもの。同機の導入により、これまでパートの仕事の出来に依存していた青ネギの調製スピードが固定された。また、青ネギの皮むきを外注することでもコスト削減を図っている。
また、河野園芸では、同社で始めての試みとなるトマトの水耕栽培の試験栽培も進めている。この一連の取り組みについて代表の河野氏は、「世の中のサイクルは非常に早くなっている。今売れるからと安心していては、経営は立ち行かない」と話し、早急に新たな主力商品確立の必要性を示す。
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