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特集

フルクローラトラクタ、高性能農地を作るカギ

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 2006年02月01日

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 スガノ農機でレーザーレベラやレーザープラウなどを使った圃場基盤整備技術の指導を担当する小澤良一氏(耕法プロジェクトチーム課長)は、今後「コントラクタ用の外車と個別農業経営者用の国産クローラという形の棲み分けがされる」と予想する。

 土木業者がチャレンジャーなどのクローラトラクタとスガノの技術を使って、質が高くコストの安い基盤整備事業を行政から請負う。行政の仕事で機械を償却し、その上でコントラクタとして各農家の圃場均平や播種床作りなどの圃場作りを、安い料金で提供していく。そうした民間主体の農業サービス業が社会的に成立していくことによって、農業の競争力と経営の質が高められていくのではないかというのである。


■国産フルクローラの価値に注目する

 そもそも、作土レベルで均平を図るスガノの均平技術は、レーザー制御のレベラやプラウをクローラに直装することで実現したものだ。その後、均平化の価値が認識され、ホイールトラクタでも使えるけん引式レベラが開発されたために、現在ではけん引式の方が普及台数は多くなっている。しかし、±2,5cmまでの均平が可能な同社のレベラ技術はフルクローラ直装タイプでこそ、その性能を発揮する。表面は乾燥していても下層が湿っているような圃場条件の場合、ホイールやセミクローラでは車輪の轍で機体が沈む。同様の条件でも、土壌接地面が広いフルクローラの方が正確な作業ができるわけだ。また、けん引作業はバックが難しく、圃場の隅など直装式の方が使い勝手が良い。

 こうした生産者自身で行なえる営農的基盤整備技術とも言うべき作業のほか、土壌条件を選ばないため、直播や田植え前に均平を行ないたいという場合でも、ホイールより作業期間に幅を持たせられる。

 クローラで行う陸曳きプラウ作業なら、溝曳きと比べ、接地圧の問題以上に土に優しい。そのほか、クローラでなければできない作業に、雪をクッションにして圃場を傷めない雪上心破があり、作業時期を大幅に早めることにもつながる。硬雪の時期にスタブルカルチのような爪作業機で雪をかき回すことで、融雪を早める効果があり、融雪剤散布を組み合わせ利用されている。

 国産クローラの最大の価値は湿田性能だ。しかし、それを可能にする心金タイプのクローラの耐久性こそがユーザーの最大の悩みでもあろう。しかし、ヘビーユーザーであるスガノのスタッフによれば、道路走行をできるだけ避け、使用後のメンテナンスを徹底することで心金タイプの国産でも3000時間程度はもち、水田に入らない外車なら5~8000時間はもつという。

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