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編集長インタビュー

GM、ノンGMを含めた多様性・競争が将来的にプラスの要因になる

遺伝子組み換え作物に対する日本人の反応は一様にして、「NO!」である。しかし、花粉症耐性を持ったコメの登場で、その風向きもやや変わりつつあるのかもしれない。だが、それでもまだまだGM作物に対する反応が良くなったとは言い切れない。世界的に見ても、GM作物の消費量は増えており、日本においてもそれは同様といえる。遺伝子組み換え技術で高い技術力を持つ、日本モンサント(株)の代表取締役社長、山根精一郎氏にGM作物の現状についてお聞きした。

食用GMの普及と栽培用GMが認められない理由


昆吉則(「農業経営者」編集長) 食用への普及が進んでいるにもかかわらず、先進国のなかで、なぜ日本だけGMの栽培にブレーキがかかっているのだとお考えになりますか?そのあたりのところからお聞かせ頂けますでしょうか。

山根精一郎 食への普及という点では、GMの輸入量は確かに増えています。しかし、消費者側は自分たちが遺伝子組み換えで作ったものを食べているという意識がないのが問題かと思います。その大きな理由のひとつは、一般への情報伝達がなされていないということだと思います。
 実際は遺伝子組み換え穀物は輸入されていて、その多くが油や飼料、加工品原料に使われているという現実があるにもかかわらず、正しく情報伝達がされていないため、自分の食べている豆腐や納豆は遺伝子組み換えじゃないから「私は遺伝子組み換え穀物を食べていない」と考えられてしまっているんですね。その意識があるゆえに、栽培は無論、もってのほかだ、みたいな形になっているのではないかと。

 もうひとつは、表示制度自体が、遺伝子組み換え食品が混ざっていても5%未満であればnonGMと表記できるのも、誤解を与えている点ではないかと思います。

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