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【土門「辛」聞】
コシBL初デビュー食味評価に揺らぐマーケット
- 土門剛
- 第18回 2005年11月01日
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アゲインストの風が吹く
注目の新潟コシヒカリBLがマーケットにデビューした。初上場となった7全国米穀取引・価格形成センターの第3回入札(9月22日)の数字は、コシBLに決して「ウェルカム」という数字ではなかった。
第3回入札は、北陸地方のコシが相次いで上場され、新潟一般コシについた値は1俵(60kg玄米)1万8千300円。昨年の第3回入札(9月28日)より400円安い。デビュー戦に万全で臨んだ全農新潟県本部は、地元・新潟日報に「期待外れの結果で驚いている」とコメントした。
「(卸各社は)収量が確保される見込だから、急いで買う必要がないということなのだろうが、(卸各社が入札を控えた)理由がよくわからない。秋の出始めなのでもう少し落札されてもいいはずで残念」(9月23日付け)
その中で、コシ産地の新米作戦も各産地各様だった。コシを生み出した福井コシは、新潟がコシBLへの一斉切り替えを強行したのを意識してか「大勝負」をかけてきた。昨年同回入札に比べ、倍の入札販売数量で勝負に出た。が、たった4割の落札率で、大惨敗を喫してしまった。1万6千円は参考価格となった。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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