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特集

セミクローラトラクタ人気の秘密

 セミクローラトラクタの普及が勢いを増している。14馬力から125馬力までバラエティが広がり、開発当初の湿田での作業・走行性能を満たす段階から、セミクローラとしての特性を生かした第2、第3世代への改良が進んでいる。 最高時速33km以上という高速走行が可能な大型畑作タイプや、トレッドの変更ができる畑作管理用タイプなどがそれだ。これにより、これまでフルクローラや外車の独壇場であった作業分野にまで進出を果たしている。 大幅にけん引力や登坂性能が向上することから、セミクローラトラクタに対してひとクラス上の性能をすべてにおいて求めることがあるかもしれないが、ロアリンクの揚力や3Pの強度はベースマシンとなっているホイールタイプと大差がなく、ひとつの課題となっている。 しかし、今後、大規模経営が進みトラクタがより専用機化していけば、軽量・低踏圧性などの特性を生かし活躍の場を広げていくだろう。

セミクローラ登場と日本農業の新時代


 セミクローラトラクタは、現在、(株)クボタが14馬力から125馬力の馬力別で8シリーズ19型式(基本型式)を販売しており、井関農機(株)が18馬力から75馬力までの3シリーズ13型式(同)、三菱農機(株)が18~34馬力の1シリーズ5型式を販売している。

 クボタによれば、すでに同社の全トラクタ販売台数の内の8~9%を「パワクロ※」が占め、大型機種では20%を越える。さらに北海道に限定すれば大型での新規販売では約4分の1がセミクローラであるという。

 セミクローラは今後さらにその機能を高め、国内ばかりでなく海外においても次世代の日本型トラクタとして新たな市場を得、一定の地位を獲得する時代が来るだろう。

 わが国のトラクタは、水田での走行性能や作業性の高さを追求するゆえに、機体の軽量・小型化と小馬力で4輪駆動化するという独自の特長を持っており、その軽量な機体ときめ細やかな開発思想はセミクローラにも生かされている。しかし、日本型トラクタの“軽量”という利点は、これからの日本農業が取り組まざるを得ない畑作経営を進めていく際の弱点となる要素を持っていることも事実なのである。


※パワクロはクボタ製セミクローラトラクタの登録商標です。

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