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農・業界

小布施辛み大根組合(長野県高井郡)、復活させたなつかしの“辛み”

  • 編集部
  • 2005年07月01日
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長野県上高井郡小布施町の小布施辛み大根組合(組合長・川上久雄)は、昨年10月から地大根の「小布施辛みダイコン」を使った味噌漬け「おぶせ純子」を商品化し、町民や観光客から好評を得ている。
小布施辛みダイコンから作った味噌漬けが好評

 長野県上高井郡小布施町の小布施辛み大根組合(組合長・川上久雄)は、昨年10月から地大根の「小布施辛みダイコン」を使った味噌漬け「おぶせ純子」を商品化し、町民や観光客から好評を得ている。

 このダイコンは、古くから小布施町近辺で食されていたもので、その独特の辛みを各地の辛み大根を交配させ再現したもの。地元から、特産のソバに合う昔ながらの薬味をとの声が強く、川上氏を中心とした有志で同組合を発足し、00年から本格的な栽培(当時10a)が始まった。現在、同組合が遊休地だった土地を借り受けた1.3haで栽培し、26tほど出荷する。

 当初、同味噌漬けは、規格外品を商品化するために始めたもので、全体の1割程度を回す程度だったが、現在では、地元土産屋やそば屋からの引き合いも強く、加工品の割合は生食用を押し上げている現状だ。これに合わせ発足時11名だった組合員も現在では32名まで増えている。

 実際に同味噌漬けを販売する同町、桜井甘精堂は「観光シーズンには1日20~30個ほど出る。地元の人もなつかしい味付けにリピーターになる人が多い。今後地元の目玉になるのでは」とその好評ぶりを話す。

 辛みダイコンは、痩せた土地に適しており、肥沃な土では実が太りすぎスが入ったようになってしまう。そのため、新規で借り受けた圃場を簡単に整備するだけで栽培できる同ダイコンは、新たに作りやすく規模拡大に有利に働いた。

 「小布施辛みダイコン」は長さが15~30cmで細く下ぶくれの形状。この土地では昔、その形から“ネズミ”と呼ばれていた。

 品種の復活には、93年から00年まで7年かかっている。

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