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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座肥料その5

世の中、すぐれたものがユーザーに受け入れられるかと思えば、決してそうではないのです。日本経済を大きく支えてきた重化学工業の仕組みは、日本農業の施肥法にも大きく影響し、安価で、しかも大変優れた性質の単肥は、農業生産現場であまり正当な評価はうけませんでした。肥料の使い方というのは、この単肥の 欠落している性質をいかに土壌という受け皿の部分で補うかというものであるはずです。しかし、現実はそんなとらえ方はされていません。そして、施肥作業も限られた労力と時間の中でせかせかと進めることが多く、ややもすると片付け仕事という感覚があります。そのような手っとり早い方法は何か、という風潮の中で、肥料のセッ卜商品というものが生まれました。
 世の中、すぐれたものがユーザーに受け入れられるかと思えば、決してそうではないのです。日本経済を大きく支えてきた重化学工業の仕組みは、日本農業の施肥法にも大きく影響し、安価で、しかも大変優れた性質の単肥は、農業生産現場であまり正当な評価はうけませんでした。

 肥料の使い方というのは、この単肥の欠落している性質をいかに土壌という受け皿の部分で補うかというものであるはずです。しかし、現実はそんなとらえ方はされていません。そして、施肥作業も限られた労力と時間の中でせかせかと進めることが多く、ややもすると片付け仕事という感覚があります。そのような手っとり早い方法は何か、という風潮の中で、肥料のセッ卜商品というものが生まれました。元肥から追肥まで、作物と栽培にあった肥料がセッ卜となり自動的に配達されてくるというものです。予約注文と一括共同購入で価格も下がるという説明で、納得できるような気もしますが、問題はどうして同一のものを皆が購入することができるのかということです。土壌条件が違うというのにどうして同じ施肥設計ができるのか、まとめ買いの方が安いという理由から、または単に習慣として安易な肥料購入になってしまってはいないだろうかということです。

 さて、今回は私達の日頃使い慣れている配合肥料、化成肥料についてふれてみます。

 化成肥料とは、肥料原料を機械的に混合しただけではなく、化学的操作を加えて製造したもので、肥料3要素のうち2成分以上を含むものという定義です。単肥の扱いと違い、成分含有量が高くなるので、運搬や施肥作業に手間が省ける。単肥では、固結性、吸湿性のため施肥しにくかったものも、化成肥料であれば粒状化してあることにより取り扱いやすい、また機械施肥も高精度でできる。肥料成分を反応させて製造するので、余分な副成分が少なく、また様々の成分バランスをもつ肥料が自在に作れるので、多様な条件に対応できる。

 以上のような理由で、昭和25年には国内生産量4万tのものが、現在は400万t以上の生産、消費となっているようです。

 化成肥料と称するものを分類すると、低度化成と高度化成に分けられます。

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