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これなら分かる「土と肥料」の実践講座肥料その5

低度化成肥料


 低度化成とは、肥料3要素の合計が30%以下のものをいいます(低度化成を普通化成ともいいます)。そして、製造原料とその方法によって次の3種類に分けられます。

●配合式化成肥料

 硫安、過リン酸石灰、カリ塩を主な原料として混合し、このときに遊離する酸をアンモニアを用いて中和し、これを乾燥、造粒したものが一般的です。


●むろ式化成肥料

 リン鉱石粉末を主としたものに、硫安、石灰窒素と硫酸を加え熟成させこれにカリ塩を加え、アンモニア中和し、乾燥増粒したもの。このむろ式化成の方が、肥効に持続性がある。添加した石灰窒素が硝酸化成抑制効果も発揮することにもなります。


●有機質含有化成肥料(有機化成)

 配合式、むろ式の原料に配合段階で有機質肥料を加えたものです。有機質肥料としては、発酵乾糞、蒸製骨粉、羽毛粉、魚粕、皮革くず、アミノ酸廃液など様々ですが、これらを硫酸分解して、アンモニアによる中和を経て、増粒乾燥工程は同じです。この有機質の効果については、含有する量が少なく、有機態としてチッソで1%以下であり、有機肥料として土壌改良のようなことの期待はほとんどできない。この有機化成の類は銘柄も多く、選択するのが大変ですが、アミノ酸の形態で作物に寄与することもあり、また微量要素についても多少の効果はあります。この他、マグネシウム、ホウ素、マンガンをそれぞれ添加して、この成分を保証したものもあります。


高度化成肥料


 高度化成肥料とは、化成肥料の中で、肥料3要素のうち2成分以上を含み、成分合計量が30%以上のものをいう。大半は粒径が1~4mmの粒状である。化成肥料の6割近くをしめるものであるがその利点をあげてみると、たいへんに高成分になっているので、配送、ストックなど肥料の宿命である流通経費をかなり節減できる。現在は、トラック輸送など積載制限が厳しくなってきたのでこの傾向は増々大きくなってきています。また、施肥労力も節減できます。単肥の配合に比べて高度化成は半分ぐらいに節減できます。

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