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土門「辛」聞

全農の度重なる不祥事に農水さじを投げるか


 03年10月末の延滞債権が227百万円となり、パール秋田の専務は11月26日、A社に出向き協議した結果、A社は白木からの入金後に支払うという約束だったので、債権リスクは負えない。したがってA社から延滞債権を回収することは困難と認識し、03年12月上旬、社長(県本部長兼任)に報告した。社長は白木に対し、債権額の確定、返済方法の明確化、資産調査などを命じた。

 03年12月12日、パール秋田は、この取引はA社との取引であるが、実質的な債務者は白木であることを確認し、03年8月5日から9月22日までの未払い代金207.5百万円の債務弁済契約を締結した。

(4)一方、パール秋田の営業課長は、白木との取引を止められていたが、今度は、白木を介在させたままB社と03年11月11日~28日の間、精米192トン(代金60.5百万円)の取引を行った。
 営業課長は、この取引の請求・代金決済方法について、取引関係先と書類で明確にしていなかったため、結果としてB社が白木に支払ったこの代金(60.5百万円)は別の取引に充当され、パール秋田に入金されなかった。

 パール秋田は04年3月10日、改めて実質的な債務者が白木であることを確認し、白木と12月12日に締結した債務弁済契約の債権残高193百万円と、この60.5百万円の合計253.5百万円の債務弁済契約を再締結した。パール秋田は、延滞債権の回収にかかる措置について、弁護士などの専門家には全く相談していなかった。

(5)なお、パール秋田と白木との97年から03年までの取引額(B社との取引を含む)は、総額63億円である。
 A社とは、パールライス三重のことである。通常の民間企業なら、取引相手の信用状況を詳細に調べて、きちんとした契約を交わした後に、取引口座を開設することをルール化して信用事故の発生防止に躍起となっている。そのルールがパール秋田にあったかどうか知らないが、いずれにせよ組合員から販売の委託を受けている会社とは到底思えない。そして取引相手が多額の焦げつきを発生しても、その処理もせずに取り引きを継続している。常識を疑いたい。

 このような乱脈商法が農協系のコメ販売会社の間に蔓延しているのだろうか。コメ流通に詳しい専門家はこう説明してくれた。

 「コメ取引にブローカーをかませるのはよくあることですよ。売り先がなく困っている場合など、ブローカーに販路を見つけてもらうことはよくあります。あるいは、少々訳あり取引にブローカーを介在させたりします。そういう意味で全農のコメ販売と補完関係にあると言えるでしょう。ただパール秋田の場合は常軌を逸しています。上層部とブローカーの間で取引関係を超えた癒着関係があったのでしょう。そうした関係をチェックできなかった点で腐りきった組織と言えますね」

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