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土門「辛」聞

全農の度重なる不祥事に農水さじを投げるか

【(2)茶の表示めぐり産地で意見対決】

 お茶の産地表示をめぐる茶業界の混乱を報じたのが4月29日付け静岡新聞。

 【基準は「静岡茶」などの産地を表示する際、「同一都府県産のお茶の使用割合は50%以上」。ブレンドが主の静岡、京都は使用割合を抑えたいが、鹿児島、三重をはじめ新興産地は産地ブランド化を進めようと「100%」を強く訴えた。信頼を確保しようと生まれた案は産地間の温度差を埋めるための“苦肉の策”だった。

 こうした姿勢が見え隠れしたのか消費者団体は猛反発した。1年後、中央会は100%を求める消費者の声を受け入れ、ブレンドした際は「静岡茶ブレンド」などと表示する現在の統一基準をまとめた。

 だが「宇治茶」は違った。中央会は周辺産地からも原料を調達している京都の現状を踏まえ、「産地がまたがる際は当事者が話し合って条件を決める」との文言を加えた。当時、この決定を問題視する声は少数だった。今日の混乱の遠因はここにあった。

 静岡県茶業会議所などが今年に入り再三、京都に改善を求めると、京都は「統一基準に従えない」と中央会脱退をちらつかせた。すると「京都を追いつめるべきでない。業界全体にマイナス」(流通団体幹部)と“業界の結束”を優先させる動きが見られた。さらに混迷ぶりが広く伝わり始めると、「業界全体のイメージダウンにつながる」(別の流通団体幹部)と京都への強硬姿勢を弱める関係者も出た。】

 どちらの言い分も理解できる。そこで、外国はどうかを考えてみた。例えば紅茶。これは茶商人が各地から原料茶葉を集めてブレンドして売っている。産地が、そこの原料茶葉だけで産地銘柄として販売しているケースはあまりないようだ。

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