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田牧一郎のカリフォルニア稲作便り

9月も中旬となり、カリフォルニアも稲刈りが最盛期を迎えました。

ごく早生種のM-103から刈り取りが始まり、一番多く作付けされているM-202の刈り取りへと進んできました。今年は種まきの時期の降雨で出鼻をくじかれた気分でしたが、出穂期前後の気温が平年より高めに推移したこともあって作柄も平年並みとなりました。私の農場のコシヒカリも8月15日には穂が出そろい、9月末の収穫となります。そこで今回は収穫前後の作業を中心にお知らせします。
収穫準備作業


 収穫の機械作業がスムーズにスピーディーに行なえるようにすることが重要で、その為の準備が必要です。

稲が充分に登熟するように水田には出穂後も遅くまで水を入れておきます。しかし収穫作業のためには田んぼは乾いてくれるのが良いわけで、登熟期も半ばになると落水作業を始めます。

 水口の水位を調整していた板をはずし、水田に溜まっていた水を排水します。その前に潅漑水を管理している水利組合事務所に対し、水の取り入れを止める連絡をすることを忘れてはなりません。

 表面の水がきれいに排水できれば後は乾くのを待つだけです。排水を良くするには春先の水を入れる前の整地作業がどこまで丁寧にできたかが課題になります。水田面のレベルが狂っていると、思わぬ所に水たまりができたりします。又、水田の両端の枕地はトラクターが何度も旋回するため少し低くなり水がたまってしまうこともあります。

 排水がうまくいかない場合はポンプを使って水田の角に溜まった水を排水したり、場合によってはバックホーを使って畦をあちこち切って排水しなければなりません。

 この排水作業がよくできないと、大型ハーベスターもひどいぬかるみにはまってしまうことになります。それに籾の運搬車が走行に非常な苦労を強いられ、結果として能率の良くない作業になってしまいますし、刈り跡は稲わらを燃やすにも鋤き込むにも時間がかかってしまいます(ちなみに日本の農村女性に評判の悪い四隅の手刈りはしません)。

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