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精米作業
生産者が精米会社に籾を販売することにより、収穫・乾燥・貯蔵されていた籾は「製品作り」の場である精米工場に舞台は移ります。
カリフォルニアの精米工場では端境期の8月~9月には精米関係の機械や設備の点検作業が行われ、準備の整ったところで忙しい新米の季節に入ります。
乾燥し終わって保管してある倉庫からトラックで籾を受け取ります。
出荷する側の倉庫で籾の重量が計測され、さらに受け取る精米工場のトラックスケールで再度重量が計測されます。そして籾が工場内に運び込まれ大きなピッ卜に籾が入れられ、選別機にかかります。ゴミなどが選別機で落とされ磁石を使って金属を取り出します。比重選別機を使って石や土の塊などを抜く精米所もあります。それから籾すり機に入り玄米ができます。
カリフォルニアの精米工場はこの玄米を全部精米機にかけ、白米を作るのが一般的です。
精米機に入る玄米の段階で石や金属をとる選別機に再度通すこともあります。最近は白度計を使って白米の白さ、つまり削り具合を管理しているところがほどんどです。
精米機を通り白米の状態で選別機にかけられ、砕けたコメを取り除きます。砕けたコメは普通の中粒種で約15%発生し、多くはビールの原料やコメ粉、コメ加工品の工場に販売されます。これらを用途別にあるいはお客様の要望に添った大きさの砕米に分けて行きます。
残った白米がこわれのない粒で、それを色彩選別機(最近の機械は透明なガラスもとることができるそうです)にかけて色の付いた粒などをはじき飛ばします。
さらに石抜きや金属を見つける機械を通って製品になります。こうして作られた白米の一粒一粒にコーティングあるいは磨きをかけてから、包装し出荷されます。
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田牧一郎 タマキイチロウ
コメ産業コンサルタント
1952年福島県生まれ。74年、米カリフォルニア州の国府田農場で1年間実習後、帰国、大規模稲作経営に取り組む。89年、カリフォルニアに渡米、コメ作りを開始する。同時に始めた精米会社で「田牧米」を作り、米国内にとどまらず世界中の良質米市場にブランドを定着させた。現在は、コメを生産しながら、コメ産業コンサルタントとして活躍する。
田牧一郎のカリフォルニア稲作便り
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