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土門「辛」聞

大変革が来る。元気印で生き残るには

ありがたいことに、暗い話題ばかりの農業界にあっても筆者の周りには「元気印」の生産者や農業関係者がたくさんいる。そんな面々から新年に賀状を頂戴すると、何やら1年分の元気をもらったような気がするのである。
 ありがたいことに、暗い話題ばかりの農業界にあっても筆者の周りには「元気印」の生産者や農業関係者がたくさんいる。そんな面々から新年に賀状を頂戴すると、何やら1年分の元気をもらったような気がするのである。


土とマーケットを見る元気組 農業政策には関心を持たない


 岩手でおいしくて安全なコメ作りの仲間をグループ化した、生産者のKさんとそのグループ。秋田・大潟村で誰も見向きはしなかったイネの直播きに挑戦して見事に成功させた生産者のYさん。北海道・十勝地方で徹底した土作りから良品生産をするOさん。大分・宇佐市でとてもおいしいミカンを作っているYさん。

 一介の肥料商(小売り)から有機配合肥料の生産と販売のビジネスモデルを確立した静岡のKさん。肥料商からの暖簾分けでコメの集荷を始め、わずか6年で6万俵ものコメを集荷する会社に育てた新潟のI社のHさん。農機具販売商でありながら、わずか2年ほどで地場の野菜や花などを販売して、年商4億円のビジネスを育てた新潟のNさん。これまた農機販売会社から屈指の培土メーカーに大変身した、北関東のGさん。肥料卸から全国規模でレタスの全国リレー出荷体制を築き上げた長野のM社で働くOさん。系統王国の宮崎にあって、消費者にも目を向けながら兄弟3人が地道な肥料販売に勤しむTさん。

 農協界にも元気組がいる。岩手で経営再建を見事に果たし、農協界のカルロス・ゴーンと呼ばれるK組合長。ISO9001(品質管理)やISO14001(環境管理)取得で環境循環型農業を実践する熊本・JA熊本うきのA組合長。

 この面々に共通するのは、「土」と「マーケット」をじっと見据える真面目な姿勢があり、志もあることだ。やたら補助金に頼ったり、失敗を行政や他人に絶対に転嫁したりはしない。見事に自己責任を貫徹している。この人たちは、農業政策がどうなっていて、どんな農業補助金にありつけるか、あるいは農水省がどこにあるのか、そんなことにはまったく無頓着な面々でもあるのだ。

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