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農・業界

川内健康野菜生産加工組合(青森県川内町)、アスパラで利益予想型モデル目指す

  • 編集部
  • 2004年12月01日
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今年春、青森県川内町で「川内健康野菜生産加工組合」(村口利光組合長)が設立され、来年5月に予定するアスパラガスの初出荷に備えている。
新規就農の環境作りも支援

 今年春、青森県川内町で「川内健康野菜生産加工組合」(村口利光組合長)が設立され、来年5月に予定するアスパラガスの初出荷に備えている。

 村口代表は、川内町役場の元産業振興課長で、かねてから地場産業で地域を活性化したいと考えていた。同町の堆肥センターから堆肥を入手していたむつ市の農家、川向道好氏とたまたま知り合い、生産加工組合の設立を計画。役場を定年退職した村口氏のほか、3人の新規就農者が加わった。

 メンバーの中で唯一の専業農家である川向氏は、組合の設立について、「農業は長年の経験が必要で、新規参入は難しい。しかし、諸作業を明確にマニュアル化すれば、反当たりの利益も算出できるし、未経験者が就農しやすい環境も作れるはず」と話す。

 同組合では、アスパラを露地計56aで生産。初期費用がかかるハウスではなく、露地で栽培する。また、単作で利益を上げるため、春の収穫期に親茎を残して収穫期を伸ばす立茎栽培を取り入れた。現時点で売り先も確保できており、肥料・農薬などの諸経費を引いて10a当たり100万円の利益を見込む。

 利益を先に割り出す経営方法に興味を持ち、同組合への参加を希望する未経験者は、ほかにも現れ始めているという。「小面積集約的な農業で利益の上がるモデルケースを作ることで雇用を創出し、地域への貢献を目指したい」と川向氏は話す。

 アスパラの栽培は通常、他の作物を栽培しながら、収穫期が重ならないように、春に全量を収穫する普通栽培が一般的だ。

 同組合の場合、今年6月に定植したアスパラは、来年5月初旬に最初の収穫を迎え、その後6月下旬~10月までが本格的な出荷期となる。

 組合では現在、青森県の郷土特産品「ニンニク味噌」などの加工用に、ニンニクや大豆の試験栽培も進めている。

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