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編集長インタビュー

提案力で大手支えてきた中小企業に逆境の中に生き残る姿勢と術を学べ

■経済を語る際には大企業の動向を中心にとらえがちだが、中沢孝夫教授は、中小企業や個人事業主の活力こそ日本の未来を作るという持論を展開している。売上規模が他産業よりも小さい農業にも可能性があるわけだ。 ■地域活性化論、中小企業論を研究する中沢教授に、日本の中小企業が果たして来た役割と、戦後の逆境に耐えて生き残って来た秘訣を尋ねた。
自動車の品質決めるのは中小専門メーカーの技術

昆吉則 多くの人が、経済活動の主役は大企業だと思い込んでいます。中沢先生はその誤解を打ち破ってくださると思います。そこでまず製造業について、中小企業が日本経済の発展に果たしてきた役割をお話いただけますか。

中沢孝夫 バブル崩壊以降、日本の製造業は活力を失ったと言われていますが、現実はそうではありません。
 確かに、日本の工場の数はバブルの頃がピークで85万社ありましたが、現在は69万社に減りました。売り上げはバブル期の85%です。

 しかし問題は中味です。自動車産業を見ると、各メーカーがコストダウンを徹底し、車の主要部品の価格は、この10年で半分に下がりました。それなのに、売上げは半分にはなっていない。製造業の売り上げがバブル当時の8割以上を確保しているというのは、いかに徹底した合理化をして来たかという証拠です。

 面白いのは、それを大企業中心でやっているのかと言うと、そうではないということです。

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