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農・業界

イギリス、農家出資の製粉会社 5年間で契約倍増を見込む

  • 編集部
  • 2004年09月01日
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農家出資の製粉会社、ケンタウルス・グレイン社が順調に拡大を続けている。同社は、ウォーバートンズ地方の11カ所の製パンメーカーにヘリウォード種のパン製造用小麦粉を販売している。2005年の収穫小麦では、少なくとも115、000tの販売契約を結び、その後も年10~15%の割合で契約t数が増え、2010年には今年の約2倍の200、000tになると見込んでいる。活気のあるパン製造マーケットでの二ケタ成長で、いっそう需要を喚起していくと見られる。
 農家出資の製粉会社、ケンタウルス・グレイン社が順調に拡大を続けている。同社は、ウォーバートンズ地方の11カ所の製パンメーカーにヘリウォード種のパン製造用小麦粉を販売している。2005年の収穫小麦では、少なくとも115、000tの販売契約を結び、その後も年10~15%の割合で契約t数が増え、2010年には今年の約2倍の200、000tになると見込んでいる。活気のあるパン製造マーケットでの二ケタ成長で、いっそう需要を喚起していくと見られる。

 同社のグラハム・レイシー氏が、ヘリウォード小麦の人気の原因を説明する。「この品種は、他のどの品種よりもたんぱく質の含有量、ハグベルグ落下数(小麦の品質を測る尺度)が望ましい数値で、外国産小麦とまぜて作る高品質パンの製造用小麦粉として理想的」。

 同社のビジネスは1998年にウォーバートンズ地方で試験的に始められた。当時参加していた小麦栽培農家は30戸、販売t数はわずか5,000tだった。それから6年たった今、同社のヘリウォード小麦の契約が製粉業界の重要な指標になっている。

 レイシー氏は、同社の歩みを語る。「ウォーバートーンズ地方の製パンメーカーと密接に連携して、約束した粉の品質と量を確実に納入してきた。こうして製粉業界の慣習を打ち破ってきたんだ」。

 この他、小麦栽培業者との取引関係も変わりつつある。「原料買い付けを考えてみよう。買い取り時の価格変動制は過去の話だ。2005年と2006年の収穫小麦には、最低買い取り価格を決めた。これでやる気のある農家はヘリウォード種の栽培を続けてくれるだろう」と同氏は語る。

(FW7/23―29週号)

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