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【農・業界】
ブラジル野菜専門の委託生産CAH・群馬県大泉町)、ブラジル野菜作付け倍増へ
- 編集部
- 2004年08月01日
他県からも引き合い、増産体制急務に
CAHが出荷しているのは、ブラジル料理には欠かせないコウベ・マンティガ(ケールの一種)を主力に、アボーボラ(カボチャの一種)、ジロー(ナスの一種)、ベテハーバ(ブラジル産ビート)など、年間40品目以上に及ぶ。
販売先は、ブラジル人向けスーパーが中心で、国内最多の店舗数がある「アソーゲ・タカラ」((株)タカラ・エムシー・静岡市)全14店や、「ザ・アミーゴス」「CIブラジル」など。日系ブラジル人コミュニティーを商圏にもつ一般スーパーへの出荷も伸びており、地元・群馬を中心に展開する食品スーパー、フジマートでは、40数店舗でCAHのブラジル野菜を取り扱っている。
地域別では、従来から日系ブラジル人が多かった群馬、愛知、静岡、三重の各県に加え、最近では札幌市や岩手、広島両県のスーパーからも引き合いがきており、すでに数店舗と取引が始まっている。
CAHは、7年ほど前から本格的にブラジル野菜の生産・販売に乗り出した。農家出身で、20年間ブラジルに移住していた林代表が帰国後、庭先で作り始めたところ、次第にうわさが拡がり、個人だけでなく、スーパーからも注文が入るようになった。
林代表は98年、勤めていた食品会社を辞め、それ以降は借地を増やしながら、同時に、生産委託先の農家を増やした。「日本の野菜から、見たこともないブラジル野菜に切替えてもらうには、かなりの説得が必要だった」(同代表)が、現在では、33軒の委託先のうち、3軒がブラジル野菜専業で、すべての収穫をCAHに出荷するまでに至っている。
注文増を受けて、林代表は今年、新規の委託を6軒増やした。既存の委託先にも増産を呼びかけたことで、作付けは夏期の植付け分から順調な伸びを示している。
集荷態勢は、委託の仕方によってCAHの保冷庫と地元JAの保冷庫を使い分け、県内の出荷先には林代表本人が配達。県外の場合は宅配便を使う。
また、ブラジル野菜にはマイナー作物が多く、登録農薬が少ないが、JAを通じて適用拡大を申請し、経過措置が取られた農薬で防除している。
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