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農・業界

雑草防除計画には「マッピング」が有効

  • 編集部
  • 2004年08月01日
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「雑草防除を計画的に行うマッピングが有効」と専門家の意見は一致している。  
 マッピングとは、ある目的のため地図上に特定場所を記録していく作業のことで、除草防除技術に応用ができる。

 ダルゲティ社の農学専門家、コリン・ロイド氏は、「歩きながら作物を観察し、雑草防除が上手くいかなかった区画をマッピングすること」を勧める。「この作業はほとんどの雑草が生えそろう6月の間に行うのがベスト」。

 ロイド氏によれば、「03年の秋は非常に乾燥していたので、播種床の殺菌が役に立たなかった場合が多く、除草剤の効果が期待していた程には出ていない可能性がある」。さらには「使用した除草剤を畑単位で確認し、雑草がまだ繁茂している区画があればそこではどの除草剤を使ったか防除作業を振り返ってみることが必要」とアドバイスする。

 雑草に除草剤への耐性が出ていると疑われる場合は、「防除に失敗した区画から耐性試験のため熟した種子の採取が重要」(同氏)という。

 ロサムステッド研究所の雑草研究者、ステファン・モス氏もマッピングの活用法について続ける。「ノスズメノテッポウ、ホソムギ、カラスムギなどが生えた圃場区画の出た原因は、薬剤を散布し忘れたせいだと多くの人は考える。しかし、マッピングしたデータを手にして現場で良く観察してみると、除草剤への耐性が真犯人だとわかることがよくある」。

 モス博士は、この問題の対処の鍵は「薬剤散布の記録をつけることにある」と話す。「成功を収めている農家でも防除困難な雑草に対抗するために数多くある武器の一つとしてマッピングを利用し、収穫増につなげている」と同博士は話している。

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