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耕すということ

土層・土壌改良雑感(2)

写真1) 三江平原の一般的なプラウ耕かなり古い型のプラウで反転・鋤込み性は良好とは言えない。長年の浅耕で明らかに摯底盤が形成されている。白漿土の場合、このことによって著しく透排水性が悪化する。

写真2) 高台地帯の土壌断面白漿土の厚さは約45cm、第1層と第2層の土色が異なるのは第2層が有機質が多く、プラウ耕されているためである。第2層は硬盤を形成している。 45cmから下の澱積層は白漿土とは生成過程が異なると言われ、土性の重粘土、場所によっては柱状構造となっている。

写真3) 低地の土壌断面場所を変え僅かに低くなるだけで土壌は大きく変化する。低地の方が有機物量が多く、深耕しやすかったためと考えられるが、作土は深くなる。第3層の澱積層は、土性は重粘土でも掘り返しているとゴム毬状になるものがあり、扱いは始末が悪い。

写真4・上) 改良心土耕プラウ耕起深を従来のままとし、下層土を大きく破砕し、作土の一部が下層に混合するものとした。圃場が乾燥していると、心土はよく破砕され、また、作土が摯柱の隙間にもぐり込んで計画通りの施工となる。

写真5・左) 心土破砕の状況心土破砕をするのはよいとしても、できるだけ凹凸を作らないように工夫した。心土が作土の上に盛り上がるようになると、それが翌年のプラウ耕で作土に混合してしまうためである。

写真6・右) 各種の心土漿深さ別、あるいは土質別に最適の心土漿形状を探るものとした。一般的には右側の広幅が使いやすい。延長板を長くすると、第3層を第2層に混合することはできるが、第2層を大きく浮上させることになってしまい好ましくない。

写真7) 新しい工法提案後の中国側のとうもろこし比較栽培試験。心土肥培耕区は茎がもっとも太く生育が進んでいる。

写真8) 試験区の設定場所によって水田のような高水分圃場もある。また、時期によっても異なる。高水分圃場程改善を必要とするものであり、透排水性を高めるためにいろんな実験区を設定し、内容を検討した。写真のような場所は何よりも心土破砕が優先する。

写真9) 心土肥培耕区の設定心土に燐酸質肥料を投入している。心土破砕によって生じた亀裂に燐酸が入り込み、混合したと同じような状態になる。施工と同時施用があれば、もっと効果的である。

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