ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座土壌改良剤

 また使用時には、表面の撥水性が強いことを注意し、一度乾燥させてしまうと水をはじいてしまうので、十分水をなじませてから用いる方がよいでしょう。 次に腐植酸類について考えていきます。


【・腐植酸類】

 これは商品名としての、アヅミンという名称の方が親しみがあると思います。製法は石炭または亜炭を、硝酸または硝酸と硫酸の混合したもので分解し、カルシウム化合物またはマグネシウム化合物で中和してつくります。

 この腐植酸をそのまま単体で使うことよりも、腐植酸アンモニア、腐植酸カリ、腐植酸苦土というように普通肥料として流通する量が多い改良剤です。

 これの働きとしては、土壌腐植酸と同様と考えられます。つまり、土壌中のプラスイオンを吸着、交換する機能ということです。

 そしてこの吸着するイオンの容量は300~700me/100gとかなり高い分析例が示されています。

 土壌改良効果としては、塩基交換容量の増加と、火山灰土のような土壌で、活性アルミニウムを抑制してリン酸の固定力を弱め、微量要素を可給化する働きがあります。

 注意点としては、堆肥などと違い、また土壌腐植とも異なり、土壌有機物中で腐植になっていない有機物や、腐植物質を含まないので、微生物の繁殖や活性化には効果を示さないということです。

 施用量は10a当たり30~60kg程度で効果があるとされています。

 堆肥のエッセンスという見方でよいと思いますが、育苗など局所的使用には向いていますが、圃場ではあまり過信しない方がよいでしょう。

関連記事

powered by weblio