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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座土壌改良剤

●無機系資材

 無機系の土壌改良剤としては、ゼオライトがあります。これは日本で産出する数少ない資源と言えます。

 生成は、火山噴出物が堆積し、地下深くに沈下、変化してアルミノケイ酸塩として多様な微細空洞構造を持ち、その構造が土壌中の各種イオンを保持するのです。土壌コロイドが静電気的にイオンを吸着する仕組みとは違います。多様な微細空洞構造とはスポンジのようなものと考えておけばよいと思います。

 そして、塩基交換容量は150me/100gほどあり、その特性として、アンモニウムイオン、カリウムイオンの吸着を特に強く行います。

 また、ゼオライトはベントナイトとは全く違い膨潤収縮性はないので、土壌に施しても排水性や通気性を悪化させるようなことはありません。また、この特性を生かし、育苗土に加えるとか、あるいはさらに積極的な考え方をして、ゼオライトそのものを育苗土として使ってしまうことも現実に行われています。トキタ種苗から発売されている「ガッチリくん」はその具体例です。

 圃場に施す場合、1~3t/10aぐらいが標準ですが、堆肥製造のときに混ぜて発酵させ、これを圃場に入れるようにする方法が効果的です。

 以上のように土壌改良剤というものについて、その概要を述べてみましたが、この他にも木炭、バーミュキュライト、パーライド、ベントナイトなどがありますが、育苗用資材としての使い方はできても、コスト的に圃場にいれるようなものではないと思います。

 有機系の改良剤も、堆肥を利用できない場合の、苦しまぎれの資材と言っても言い過ぎではないと思います。

 それを使ってみたいと思う人がどのくらい土壌の仕組みを理解しているか、それが重要なポイントです。

 いろいろなタイプの土壌改良剤が販売されていますが、使ったが結果として全く効果がなかったとか、編されたとかの話はたくさん聞きます。が、自分自身の土壌の知識に疑いを持つことがまず、先決ではないでしょうか。

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