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Opinion

オリジナル品種「シンシア」の導入・普及で、ジャガイモ市場の規模拡大を目指す

  • (株)ジャパンポテト 代表取締役 青木隆雄
  • 2007年06月01日
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 また、当社はシンシア以外にもフランスでは広く認知されているシェリー、フレンチフライ用のドロシー、ポテトチップス用のサッシーなども扱っています。サッシーはフランスでも新しい品種で、日本ではやっと増殖にかかれる段階まで来ました。これらの品種は貯蔵性がよく、試験生産に入っているので、「いいね」という話があればいつでも供給を増やせる。今思い描いているのは、男爵というよりもメークインの市場をオリジナル品種で切り崩していきたいです。シンシアはもともと煮崩れしないメークインタイプで、収量もより多く採れます。まだ種イモが少ないので数こそ多くないけれど、西南暖地ではシンシアに品種を変える生産者もおり、一度作った人が「また作りたい」と言ってくれます。

 当然ですが、国内だけでなく海外戦略も重要です。その視野にはアジアが入ってきます。特に中国はジャガイモの生産規模が世界一の国であり、注目しています。中国には野菜を中心に扱う青島国際種苗というキリンビール(株)、トキタ種苗(株)、それに中国青島市による合弁会社があるので、ここを使って種イモの展開をしていきたいと考えています。

 私たちが生産者サイドに求めるのは、過去の成功体験だけに頼らず、新たな可能性探しを大切にする姿勢です。当社が黄金崎農場(青森県)と共同事業を展開しているのも、元代表である佐々木君夫さんが夢に向かって新しいことにチャレンジしていく姿に、強く惹かれたことが端緒でした。いいものを作るために努力を惜しまない生産者、それを使う・食するユーザーまで見据えて経営できる人なら必ず成長するはずです。そういう人が中心になって事業化することで、より産業が成長する仕組みができてほしいと願っています。

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