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北海道型機械化体系に学ぶ大規模畑作経営の新たな潮流

ジャガイモのソイルコンディショニング

マーケットのニーズは多様だが、品質の悪い農産物が求められることはない。ジャガイモについて言えば、打撲や緑化、そうか病をはじめとする外部障害、黒色心腐や中心空洞といった内部障害に侵されたものは市場での流通を前に廃棄される。仮にその網をかいくぐって販売されたとしても、クレームで消費者から突き返されるのが落ちだろう。
 これら病障害のうち、ダントツのトップを走るのが打撲である。ジャガイモの集荷、貯蔵、物流、販売などを手がけるカルビーポテトの昨年の北海道における品質データ(注1)をみても、5%弱とそれ以外のほぼすべてが1%にも満たない状況からすればその差は歴然としている。

 打撲は、収穫に用いられるハーベスタの機械上の落差がある箇所やコンテナへの排出時に主に起こるが、一方でジャガイモがハーベスタの各部を流れる際に畦の内部に潜んでいた石とこすれ合ったり、ぶつかったりすることでも発生する。石も数が多ければハーベスタでの機上選別に労力を要すこととなり、作業能率も落とさざるを得なくなる。さらに言えば、栽培期間中はその存在がジャガイモの均一な生育を阻害し、変形や緑化したそれを誘引するなど、すべての面においてメリットとされる部分は乏しいと言える。

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