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【リレー訪問 農場に勤める誇りと夢】
農業の実情を世間に伝える・・・の巻
- 静岡県浜松市 農業生産法人(有)アトップ×東京都日野市 (有)ピーチ専科ヤマシタ 社員×社員 中村敏三×吉野友裕
- 第7回 2006年11月01日
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吉野 中村さんは、工業出身とうかがいましたが、就農してみて農業の印象はどうでしたか。
中村 農業には他業種から人を入れたがらないような、閉鎖的なところがあるように思いますね。個々の農家がお互いにライバルとして切磋琢磨しているわけですので、そういった反応になるのも仕方がないのかもしれませんが……。
吉野 私も、もともと農家でないところからの就農ですが、確かに閉鎖的な感じはありますね。私自身についても、今の会社で働いているからこそ、地域で認めてもらえている部分があるように思います。
中村 どうしても若い世代と今までの世代の農業にはギャップがあるんですよね。例えば、農地の取得も難しいですよね。代々農家をやってきたところは、赤の他人にまかせるより、血のつながった誰かに継がせたいのが本音でしょう。その思いもわかりますが、このままでは、農地は個人資産ですので、土地の取得が困難なままです。農地法を改正して、やる気のある若い人に、スムーズに農地が提供されるようにしていった方が良いのではないでしょうか。
吉野 同感です。これまでの農業を見直して改善してほしいところはいろいろとありますね。
中村 農業をやりたいという人に対して、あまりに閉鎖的だと、さらに後継者が不足する状況にもなりますし、結果的に産業として農業が生き残ることも難しくなると思います。むしろ、地域のみんなで協力しあって新規就農者を助けるくらいの方が、農業を発展させられるように思います。
吉野 そうなってくると就農希望者も増えてくるでしょうね。
中村 それと、従業員の採用を担当していて改めて気付いたこともあるんですよ。私がそうだったように、一般には、農業といえば栽培というイメージですが、農業法人では分業化も含めて、より企業化していく方向に進んでいます。ここで、農業法人と就農希望者の間で、農業に対する認識にズレが生じています。農業法人の内情がこれまでの農家と違うということが、一般の人にはまだまだ伝わっていないんですね。
吉野 実際、面接するときにはどのように対応しているんですか?
中村 面接の際は、うちは分業化していて、栽培に携われないかもしれないことを隠さずに伝えます。それでもいいのかと。「それでもいいからやりたい」という人なら、入社後に「こんなはずじゃなかった」と思うことは少ないでしょう。
吉野 就農希望者の大半は、面接で初めて農業法人がどうなっているのかを知るんでしょうね。
中村 そうですね。場合によっては、面接の前に、まず半日くらい見学してもらって、農業法人の概要や仕事内容などを説明します。そして、果樹や酪農の場合では、うちとはまた違うよということなどを説明して、農業にもいろいろあるんだと伝えるわけです。最初は、ここまでで帰ってもらいますが、ここまでわかった上で、「やはり農業がやりたい、野菜が作りたい、アトップに勤めたい」という思いがあるなら、後で面接に来なさいと伝えています。
中村 農業には他業種から人を入れたがらないような、閉鎖的なところがあるように思いますね。個々の農家がお互いにライバルとして切磋琢磨しているわけですので、そういった反応になるのも仕方がないのかもしれませんが……。
吉野 私も、もともと農家でないところからの就農ですが、確かに閉鎖的な感じはありますね。私自身についても、今の会社で働いているからこそ、地域で認めてもらえている部分があるように思います。
中村 どうしても若い世代と今までの世代の農業にはギャップがあるんですよね。例えば、農地の取得も難しいですよね。代々農家をやってきたところは、赤の他人にまかせるより、血のつながった誰かに継がせたいのが本音でしょう。その思いもわかりますが、このままでは、農地は個人資産ですので、土地の取得が困難なままです。農地法を改正して、やる気のある若い人に、スムーズに農地が提供されるようにしていった方が良いのではないでしょうか。
吉野 同感です。これまでの農業を見直して改善してほしいところはいろいろとありますね。
中村 農業をやりたいという人に対して、あまりに閉鎖的だと、さらに後継者が不足する状況にもなりますし、結果的に産業として農業が生き残ることも難しくなると思います。むしろ、地域のみんなで協力しあって新規就農者を助けるくらいの方が、農業を発展させられるように思います。
吉野 そうなってくると就農希望者も増えてくるでしょうね。
中村 それと、従業員の採用を担当していて改めて気付いたこともあるんですよ。私がそうだったように、一般には、農業といえば栽培というイメージですが、農業法人では分業化も含めて、より企業化していく方向に進んでいます。ここで、農業法人と就農希望者の間で、農業に対する認識にズレが生じています。農業法人の内情がこれまでの農家と違うということが、一般の人にはまだまだ伝わっていないんですね。
吉野 実際、面接するときにはどのように対応しているんですか?
中村 面接の際は、うちは分業化していて、栽培に携われないかもしれないことを隠さずに伝えます。それでもいいのかと。「それでもいいからやりたい」という人なら、入社後に「こんなはずじゃなかった」と思うことは少ないでしょう。
吉野 就農希望者の大半は、面接で初めて農業法人がどうなっているのかを知るんでしょうね。
中村 そうですね。場合によっては、面接の前に、まず半日くらい見学してもらって、農業法人の概要や仕事内容などを説明します。そして、果樹や酪農の場合では、うちとはまた違うよということなどを説明して、農業にもいろいろあるんだと伝えるわけです。最初は、ここまでで帰ってもらいますが、ここまでわかった上で、「やはり農業がやりたい、野菜が作りたい、アトップに勤めたい」という思いがあるなら、後で面接に来なさいと伝えています。
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中村敏三×吉野友裕 ナカムラトジゾウ×ヨシノトモヒロ
静岡県浜松市 農業生産法人(有)アトップ×東京都日野市 (有)ピーチ専科ヤマシタ
社員×社員
中村敏三●高校卒業後、自動車メーカーの製造工場に勤務。その後、産業機械の設計に携わる。1998年就農。現在、営業部に所属。
吉野友裕●玉川大学農学部卒。2001年長野県のリンゴ園に就農。翌年岡山の農園に転職。2003年(有)ピーチ専科ヤマシタに転職。主にブドウと桃の栽培管理を担当。
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