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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座有機質肥料(1)

「信じる」ことの価値がどの様な条件下で生じるのかというと、冷静に、疑うことと信じることを半々づつものごとに向けたときではないでしょうか。土の能力や機能を信じてこれを耕したり改良を加えていくこと、堆肥をつくりその有機物に思いを込めること、そうした人間の思考が農業の根幹をなしていることは事実であります。しかし疑う行為もその半分を占める重要な行動です。
 「信じる」ことの価値がどの様な条件下で生じるのかというと、冷静に、疑うことと信じることを半々づつものごとに向けたときではないでしょうか。

 土の能力や機能を信じてこれを耕したり改良を加えていくこと、堆肥をつくりその有機物に思いを込めること、そうした人間の思考が農業の根幹をなしていることは事実であります。しかし疑う行為もその半分を占める重要な行動です。

 土壌改良の様々の手段の中に客土があります。客土とは、土を疑う行為と信じる行為が半々に、両者を天秤にのせるとうまく水平につり合った行為と考えることができるのではないでしょうか。

 筆者もいくつかの現場で、悪性土壌の改良に何回もいろいろな挑戦をし、それでもうまくいかない耕作者から相談を受け、その場で速決的に客土を提案することがあります。

 この客土とは、現在ある土壌を冷静に、信じることなく、そして疑うことなく、最高の手段は何かと考え判定する結果の行為なのです。

 土壌とは、私達人間が手をかけてやれば、人智を超えてそれにこたえてくれることも事実と思いますが、この人智というものは、自然のしくみ、土のしくみ、作物のしくみが絶対的に解明されているわけではないので、実に危なっかしいものではないでしょうか。

 私達は、およそ6m以上の樹木をありふれた物として見ています。水が木の幹を昇っていく理由として、毛管現象と浸透圧の両者が作用していることは解明されていますが、その理由で説明されるのは6mまでが限界なのだそうです。それ以上樹高の高い木の先まで何の力で水が上昇していくのかはよくわかっていないそうです。葉の蒸散とか、いろいろ調べたようですが、どうもきちんと説明できないようです。

 科学的に土壌をみることは大切なことですが、飽くまでも科学的な範囲において科学的でしかないといことです。

 人の感性や情などを除去することで科学というものが発展してきたことも事実です。テクノロジー神話とはこうして出来上がってきたことなのでしょう。

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