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量販店とのつながりの中で見えてきたもの
(照沼勝浩氏)
12月の初めにサツマイモの収穫がやっと終りまして、すぐ干し芋の集荷の仕事に入りましたが、もともと私のところはサツマイモと肉牛が生産部門です。それと、干し芋の青果問屋としてやってきました。
近年だいぶ農地があいてきたということで、去年当たりで35町歩、今年で40町歩ほどサツマイモの生産をするようになりました。人員が20人ほどで収穫してまして、2ヵ月と10日掛かったわけなんですけど、自分が作り、売る立場の中で、少し考えたことがあります。
サツマイモについてはほとんどが市場出荷ですが、相場のいいとき悪いときがありまして、ここ近年輸入物の影響もあって、大分低価格になっております。それでコストを下げる努力をしているのですけれど、現状のままでは経費分が取れるのが精一杯というところで、そうした中で少しずつ品質を求められるようなものを作ろうといろいろ試みております。微生物のインジェクターですとか、プラウですとか、いろいろ試みはしているんですが、機械ということになりますとやはり設備投資が莫大に掛かってしまいますので、まあ徐々に試みているところです。
それで、いままで私どものサツマイモの市場出荷は、特に東北から北海道が多かったのですが、東京の市場にはどうしても千葉のものが入ってくるわけです。それで、出荷に当たって過去10年のデータを出来るだけ取るようにして傾向を調べてきました。それに伴っておおよそのt数ですね、自分で把握できるt数を踏まえて、その貯蔵したものの販売の見通しをつけ、販売していく形をとりました。自分で貯蔵しておくものにつきましては、だいたい1月、2月からの販売で7月まで出荷しています。
現在のような低価格になってきますと契約的な栽培ということも考えますし、安定的に供給できれば加工向けの芋も、作らなければならないんじゃないかと考えるわけです。特に大型の機械を導入して、何とかコストを下げ品質を高める努力をしていこうと考えています。
それと、干し芋のほうですが、これは父の代から35年ほど仲買をやって市場に販売しておりますが、量販店さんとの取引も徐々に増えてきております。
特に量販店さんが市場で買い上げる量が増えてきておりますので、同じ商品で価格の競争に走ってしまうということがありますので、このところアイテム数を変え、同じグラム数、同じ売価のものを5種類も6種類も用意して、オーダーに合わせて出荷するような体制にしてきております。
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