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海外レポート

GM大豆9割の米国から日本の農業を見る

 説明役の同社マーケティング部長のトム・メイ氏は、今後のアジアの経済発展や世界情勢の変化により中東に依存する石油供給は不安定化する。それに代替する燃料源であるとともに環境にとっても良い。地元で作られたトウモロコシを燃料として供給することで消費者の期待にも応えられるのだ、と明るい展望を語っていた。

 さらに我われは、やはり100%トウモロコシ農家の出資で建設されたエタノール精製プラントも見学した。ミズーリ州のミッド・ミズーリ・エナジー社である。設立2年目という同社であるが、初年度の売り上げが1億2000万ドルで、88%がエタノールの販売による。残りがDDGS(飼料となる蒸留粕)。そして、初年度の経常利益が4000万ドルだという。工場建設には5000万ドルが投資されたが、そのうち2000万ドルを729名の農家による出資である。残り3000万ドルを銀行から借りたが、その返済は2年で終わるという。国と州から初年度に50万ドル、2年目にも300万ドルの補助を受けたというが、信じられないような高収益を得ている。さらに、工場を今の規模の倍にする計画が進められているという。その投資額は約5000万ドル。利益のうちから2000万ドルを出し、残りは銀行融資によるという。言っては悪いが、バブルを思わせるような状況なのだ。

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