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【旅の曲者】
エチオピアの麻婆豆腐
- 作家・翻訳家 田中真知
- 第50回 2007年06月01日
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外国を旅していて、日本食がなつかしくなることはあまりない。それでも、土地の料理を食べ疲れたとき、日本食や中華料理を食べるとほっとすることはある。
エチオピアの地方を歩き回って、首都アディスアベバに帰ってきたときにも、さすがに連日土地の料理を食べ続けていたこともあって胃が疲れていた。そこで知人と一緒に最近できたという中華レストランに行くことにした。
海外、それもアフリカや中東のようなところで中華レストランや日本食レストランに入るのは少々勇気がいる。というのも、中華や日本食とは名ばかりで得体の知れない料理が出てくることも少なくないからである。これまでにも寿司を頼んだのに醤油がなかったり、刺身なのになぜか唐辛子がかかっていたりしたことがあった。それでいて高いのだから、よほどのことがないと入る気にはならない。
しかし、初めて訪れたそのアディスアベバの中華レストランはなかなか立派な建物で、店内には赤い中華風のぼんぼりもぶら下がっていた。席に着くと、ウェイトレスのエチオピア人女性がチャイナ・ドレスを着ている。メニューの数も多い。これならひょっとして味の方も期待できそうである。
エチオピアの地方を歩き回って、首都アディスアベバに帰ってきたときにも、さすがに連日土地の料理を食べ続けていたこともあって胃が疲れていた。そこで知人と一緒に最近できたという中華レストランに行くことにした。
海外、それもアフリカや中東のようなところで中華レストランや日本食レストランに入るのは少々勇気がいる。というのも、中華や日本食とは名ばかりで得体の知れない料理が出てくることも少なくないからである。これまでにも寿司を頼んだのに醤油がなかったり、刺身なのになぜか唐辛子がかかっていたりしたことがあった。それでいて高いのだから、よほどのことがないと入る気にはならない。
しかし、初めて訪れたそのアディスアベバの中華レストランはなかなか立派な建物で、店内には赤い中華風のぼんぼりもぶら下がっていた。席に着くと、ウェイトレスのエチオピア人女性がチャイナ・ドレスを着ている。メニューの数も多い。これならひょっとして味の方も期待できそうである。
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田中真知 タナカマチ
作家・翻訳家
1960年東京生まれ。作家・翻訳家。1990年より1997年までエジプト在住。著書に『アフリカ旅物語』(北東部編・中南部編、凱風社)『ある夜、ピラミッドで』(旅行人)、訳書にグラハム・ハンコック『神の刻印』(凱風社)、『惑星の暗号』(翔泳社)など。
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