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リレー訪問 農場に勤める誇りと夢

「感動」と「満足」を作る仕事・・・の巻

各地の農場には優秀な若手が勤務している。数ある職場のなかで、農場に勤めることを選んだ彼らは、農業や勤務先をどのように見つめ何を感じているのか。前回に引き続き、福井県でコメを生産・販売する(株)アースワークに勤める榎康伸氏と滋賀県でブルーベリーを栽培している(有)ブルーベリーフィールズ紀伊國屋に勤める大川勝巳氏の対談を紹介する。
榎 農学部出身ということですが、そのときから農業をしようと思っていたんですか。

大川 いえ、もともと農業がしたかったわけではないんですよ。農学部に入ったのも、ほかに勉強したいことがなくて消去法で選んだ結果なんです。といっても、たとえばスーパーにあるコメはどうやって作られているんだろうとか、そういった食べ物の背景についての関心は持っていました。

榎 では、どうして農業をやってみようと思ったんですか?

大川 うまく説明するのは難しいのですが、農業なら人間らしい生き方ができるんじゃないか……そう思ったんです。

榎 というと。

大川 子供のころの話しになりますが、田舎のおじいちゃんとおばあちゃんのところへ遊びに行くと、自分達で食べる分だけの農産物を作って、梅酒や干し柿などの保存食に加工したりしながら生活している姿がありました。それを思い出した時、様々な知恵を活かしながら生きているその姿に、人間くささというか、人間本来の生き方があったような気がしたんです。いい面も悪い面もすべて結果に出る農業でなら、そういった生き方をしていけるんじゃないかと思ったんです。

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