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読者特別寄稿

SIMA2007 パリ国際農業機械見本市レポート

2年に1度、パリで行われる農業機械の国際見本市「SIMA」。2007年は3月4~8日の5日間にわたって開催され、20万人を越える来場者で賑わった。世界のアグリビジネスをリードする企業が一堂に会する展示場で、本誌読者・盛川氏が見たものとは……。農業機械の最新技術やその方向性から、農場経営の未来が見えてくる。
 「SIMAショー」へ、4年ぶりに行ってきました。ヨーロッパでは、ドイツのアグリテクニカ、イタリアのエイマと並ぶ3大農機イベントです。世界40カ国のメーカーが出展するなど、今回も大変な賑わいを見せました。

 私は4日間、地下鉄に乗ってホテルから通い続けましたが、会場のあまりの広さと展示品の多さに、すべてまわりきれないほど。どの展示品も、それぞれひと工夫されたメカをともなって自己主張していました。

 また、エンジンや部品専門のブースも多く、様々な形のタイン、ジゼル、ディスクなどのパーツが、所狭しと展示されています。各メーカー自慢の新型機については、カットモデルや運転席のディスプレーが用意され、シミュレーション体験ができるようになっていました。

 林業コーナーも充実しており、薪割機やチョッパー、ボイラーなどがズラリ。森林を大事にするヨーロッパならではの展示という印象を受けました。

 新技術の傾向としては、GPSなど高度なITを利用したメカのほか、播種・耕起・整地を同時に行なう大型のけん引式作業機の充実が注目されました。さらなる低コスト化、高能率化に向けて進んでいるようです。さらに、バイオエタノールなどの新しい農業の流れを紹介するコーナーもあり、刺激になりました。我われ経営者が発展を考えるヒントが会場内の随所にあり、参考になります。たとえば経営規模にしても、日本のそれは世界のスタンダードではなく、勝手に自分たちで作ったワクにはめているだけという気がしてきます。海外の展示会では、日本にいては気づかない効率化の手がかりが見えてくるのです。

 ちなみに当農場としては、購入予定のトラクタのフロントリンケージ、ロークロップタイヤ、けん引式整地作業機をチェックしてきました。各ブースから「これは!」というカタログを集めたら11kgにもなり、帰路の飛行機の重量オーバーがとても気になるSIMA2007でした。

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