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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座有機質肥料(2)

最近のテレビコマーシャルの中に、土を測る機器のものがあります。日立製作所のものだったと思いますが、これを見た時、「素晴らしい機器ができてきてよかったなぁ」という感想と同時に、これを現場に役立てるには相当の人材育成が必要だと思いました。それというのも、水質検査ではある成分の過不足に対して、それを加えるか加えないかという明確な判断でよいのですが、土はそれほど単純にはいきません。過剰な成分の除去も、水であれば水処理プラントの設置とかコスト的な負担はあるものの何とか策はあります。しかし、土中の過剰成分については機械設備のようなものでの除去は不可能です。
 最近のテレビコマーシャルの中に、土を測る機器のものがあります。日立製作所のものだったと思いますが、これを見た時、「素晴らしい機器ができてきてよかったなぁ」という感想と同時に、これを現場に役立てるには相当の人材育成が必要だと思いました。

 それというのも、水質検査ではある成分の過不足に対して、それを加えるか加えないかという明確な判断でよいのですが、土はそれほど単純にはいきません。過剰な成分の除去も、水であれば水処理プラントの設置とかコスト的な負担はあるものの何とか策はあります。しかし、土中の過剰成分については機械設備のようなものでの除去は不可能です。

 また調べる数値の意味をよく理解しないで分析装置だけ導入しても、すぐに行き詰まることは、日本中の農業普及機関がすでに証明していることです。

 大手精密機械メーカーの土壌分析機器の開発と普及への働きかけは、農業者や、その関連業種の人々にとっては、行政主導型で行なわれてきた土壌診断システムを最初から組み立て直すよい機会ではないでしょうか。

 作物体分析については、この様なことがさらに強く求められているはずです。健康な野菜は成分バランスのとれた土壌と正しい施肥法、適正な水管理で育つものでしょう。

 それであるならば作物体分析を一人歩きさせないで、その背景にある土壌環境を考える習慣を皆でつけていくことが急務と思います。手近なものでまずヒントを得ることが大切なので、その意味で作物体分析はよいことですし、事実、味や健康面での指標になるのです。

 さて前回は、有機質肥料の中の動物性有機肥料と植物性有機肥料について述べましたが、これらは、肥料としてだけでなく飼料としても貴重な資源であり、そして使用されてきた歴史も長く、農業者だけでなく、家庭園芸家からも愛着あるものといえるでしょう。

 それに比べて、これから述べる有機廃棄物肥料なるものは、社会の変化、産業の変化が生み出したものとも言える肥料で、他産業では明らかに活用不可能となった物であります。農業というものだけが、さらに言うなら土壌だけが資源化することができるのです。

 プラスチック類の廃棄物は日本で年間400万tの量がでているそうです。これらの農地に施すことの不可能な廃棄物は別処理というか、それなりの処理をされるので我々のような農業関係者の留意することでもないのですが、問題は有機廃棄物であります。

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