ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

特集

「顧客に聞く農業マーケティング」
自分はお客様のために何ができるのか?

 それと、次女が去年結婚式やったときに、ホテルオークラの調理人を口説いて全部オーガニックのメニューで披露宴やったんですよ。副社長から小野総調理長(今年逝去)まで口説きまして実現させたんですが、料理のお替わりまで出ましてね。お酒もワインではなく自然郷の日本酒を出しまして、大変好評でした。ホテルオークラでも、この内容で新しい婚礼企画商品を作るそうですよ。

 最後に生産者の方々に一番言いたいのはね、作り手の論理を押し付けないでということ。21世紀の若い人達は押し付けるやり方は好みませんからね、食べ手の論理、消費者の論理を学んでほしいですね。一緒にやれるものを作ってほしいんです。それと小規模の農家では珍しいもの、少量でも付加価値の高い作物を作ってほしいと思います。大きな農家の真似してもだめですから。

 俺たちはこんなに一生懸命作っているんだ、というのを押し付けないでほしいということです。私たちだって一生懸命働いたお金で買って食べているんですから。これからは仲間として一緒に農業を作っていこうということです。

(有)すみれ家 代表取締役
田村匡世(たむらまさよ)

(有)すみれ家の代表取締役。同社は有機無農薬の千葉県三芳村の野菜や自然物の食材を使ったオーガニックレストランすみれ家を東京、横浜に展開。ほかに健康食スクールを経営し、自然食事業部ではフードコンサルティングも行う。直営の有機無農薬農場を持つ。日本健康科学学会会員、ホテル経営学会会員、日本ナチュラル推進協会会員。
住所/東京都杉並区荻窪4-27-14
TEL/03-3393-0688


競争を避け、差別化できる商品の開発を目指せ

 私のところは昔から三浦市農協と取引をしてきたんですが、実は三浦のダイコンを初めて東京に持ってきたのが私の祖父なんですよ。いま三浦大根というと全国的に知られていますが、神田万世橋の大根河岸に船で運んでいたんです。

 現在、私のところでは三浦市農協と契約してダイコン10万ケースとキャベツ3万ケース、それから千葉から仕入れるダイコン5万ケースを中心に18万ケースほど扱っていますが、スーパーとか漬物屋とか量販店に出している青果卸業です。

 面積的には千葉の生産者が広く作っていますが、三浦は土地がいいんですね。実に素晴らしい土地です。それと三浦市農協自体が指導に力を入れています。適地適作といいますが、まさに三浦のダイコンはそのいい例ですね。今はすべて青首大根ですが、これは売りやすさを考えて、品種を変えたりとか凝ったことを余りせずに、食べやすいものを作って経営を安定させている。うちとしても、どんどん三浦大根の仕入れを増やしていきたいと思っているんです。

関連記事

powered by weblio