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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

山西牧場(茨城県猿島町)の場合

養豚業を営みながらも、豚の腸管も畑の一部と考え、積極的に耕種農家との連携を図る山西牧場糞尿公害に対する意識度も高い日本有数の養豚県において、豚糞尿の悪臭を極力抑えた上で液肥化し、農地に施している豊かな大地と共に在る養豚業の姿を、豚の糞尿からの液肥施用に注目しながら観る
関 山西牧場さんの現在の液肥システムができた経緯についてお聞かせ下さい。

倉持 私のところの液肥とそのシステムは、養豚家として健康でおいしい豚をつくりたいとの思いと、同時に経営上メリットの上がるような良い商材を探していたことから始まりました。豚糞尿の場合は、ハエ、悪臭などの問題もありますので、そうしたことにも効果のあるものを探していたのです。木酢、セラミック、微生物などいろいろなものを試していたのですが、そんな時に「ヒューマス」と出会ったでのす。「ヒューマス」は古代の堆積植物体を原料とした微生物資材なのですが、これを使うようになって、まず豚の皮膚病が治ったのです。そして、腸管作用が良くなったおかげで糞の状態がとても良くなり、匂いも無くなりました。また、ミズアブの幼虫が発生したことで、ハエの発生も抑えられるようになったのです。そして肉質はと言うと、これも保水性が良くドリップが少ない、我々の理想とするグレードのものができたのです。

関 豚糞尿を畑に撒くということに、農家の抵抗はありませんでしたか?

倉持 ご存じの通り、茨城県は日本有数の養豚県でありますから、豚の生糞尿に対する意識も高いのですね。それで、当初は農家の人に、そんなものを畑に撒いたら農作物が一発でダメになる、という強い懸念がありました。そこを何とか口説いて、やっと撒かせてもらったのですが、やってみたら良いものができたのです。ですが、農家さんの間で、良い話しというのはなかなか広まらないのですね。そこでスーパーアグリシステムという形において、少しずつ広めていきました。それと、肥料の価値、効果を高めるためには、生産物を売ることもお手伝いしなければいけないとも思いました。良いものができていたので高く売れているかなと思ったら、共撰出荷のために経済的なメリットは出ていなかったのです。そこで、商品価値を確かめてみたいという思いもあり、日本中からバイヤーが集まる東一に出荷してみたのですが、その結果、予想以上の評価を頂きました。

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