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どうなる!どうする?こんなとき

〈拡大版〉殖産銀行ブーム

最近、農業向け融資を前向きに取り組む銀行が増えてきています。とくに農業地帯でそうした傾向が目立っています。農業向けは農協。企業や商工業者、サラリーマンは銀行や信金・信組。金融機関はずっとこんな風に色分けされてきましたが、この垣根がすっかり低くなったようです。中には銀行VS農協の仁義なき闘いもあるそうです。山形や新潟では「殖産銀行ブーム」というのが農業経営者の間で起きています。地方銀行の農業分野への積極姿勢の背景や原因には何があるか。これに対する農協の防御策はあるのか。この点について教えてくれませんか。
Q:金融機関同士の競争が激しくなってきた背景や原因から説明をして下さい。

A:ズバリ、金利競争が背景にあるんだ。それに金融ビッグバンが追い風になっている。これが大きいね。

Q:その金融ビッグバンとは何ですか。

A:簡単に説明しておこう。一つ例を挙げれば、銀行、証券、保険。業態の垣根がなくなってしまう。銀行でも保険や証券を扱えるようになる。相互参入で競争は一段と激しくなり、利用者の利便性がよくなることだな。今より簡単に金融業務に参入できる。セブンイレブンが証券業に乗り出して、株や債券も24時間扱うような新サービスを始めるかもしれない。

Q:金融ビッグバンの第一弾が外為法改正と新聞に報じられていましたが、それはどういう意味ですか。

A:よく知っているね。今の法律では、大蔵大臣の認可なしに、定額以上の通貨は持ち出せないことになっているんだ。それが自由に持ち出せる。ロンドンやニューヨークの銀行で預金口座も持てるようになるんだ。

Q:英国や米国では5%や6%の金融商品があると聞いていますが…

A:そうなんだ。外為法改正が施行される来年4月以降は、海外旅行でロンドンやニューヨークを訪れた際、向こうの銀行にドルやポンドで預金ができるようになるんだ。むろん金利は5~6%台。日本の銀行とは比べものにならない数字だよ。むろん為替リスクはあるがね。ドルで預金するわけだから、引き下ろす時点で預けた時より円高になっておれば、その分、為替差損は生じるんだ。それでも日本の銀行や農協は二年定期でも0・3%台だからね。ある程度為替リスクがあっても魅力的に映るだろうね。

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