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今年の市場相場を読む

輸入モノと棲み分けるため品質面での差別化を考える 根ショウガ・ニンニク・サトイモ・サヤエンドウ

輸入野菜類は国産に大きな影響を与えている、とはよく言われることだが、では実際にどんな影響を与えているのかに関しては、意外に指摘されていない。最近とくに注目を集めている中国産野菜などは、産地でも市場でも「悪貨が良貨を駆逐する」的な危惧意識があったものだが、実際にはどうだろう。多くの品目が国産と“棲み分け”てきているし、良好な競合関係が、適正需要の見極めと役割分担意識の醸成に役立っているといえる。
根ショウガ 中国産の品質向上が顕著適正需要量に落ちついて


【概況】

 根ショウガは、平成8年の東京市場で中国産が18.5%のシェアを取り、千葉、高知に次ぐ3位ながら前年の13.1%から5.4ポイントの占有率アップとなった。しかしながら、根ショウガ全体の平均単価は前年のキロ289円から6割高の457円に高騰した。確かに入荷量そのものが前年より8%の減少だったこともあるが、それにしても、中国産の増大があっても、単価は伸びたという事実、さらに昨年は月によっては国産より中国産のほうが高値となる場面があるなど、根ショウガのマーケットは複雑で奥が深い。

 ショウガは東京市場においては8300t前後が適正数量であり、バブル期までは入荷が落ち込むとキロ800円を超える相場も珍しくなかった。しかしバブル崩壊後はキロ500円を切り、平成6年にはキロ270円という空前の安値が出現。このころから、中国産の“影響”が喧伝されるようになった。

 しかし、この平成6年の暴落は確かに入荷量が前年の8300tから11%も増えて9212tという、これまた空前の数字となったためだが、その原因を中国産の入荷だけに求めてよかったのか、ということだ。


【背景】

 中国産はこの年、前年の90tから795tという急成長で、シェアも1.1%から8.6%に伸ばした。ところが、同じ年に高知産は前年より500t、2割も増えているのである。中国産の平均単価は189円であったが、高知産も前年の476円から279円と4割以上安くなっている。全体の平均単価を下げたのは、1割にも満たない中国産の影響ではなく、シェア33%もある高知産の入荷増・単価安に原因があったのだ。そういう意味からすると、平成8年において東京市場での入荷量が8180t、平均単価が457円という状況は、中国産のシェアが2割近くになったにもかかわらず、入荷量は適正化し単価も平年並みに落ちついた。


【今年の対応】

 全体的な入荷減や不足感という市場のムードの中、中国産自体の品質も向上した。外観からは国産か中国産かの見分けがつかなくなっている。まだ差別化できる「新ショウガ」の食味の強調や「原産地表示」を明確にして、消費者の「安心・満足」志向に対応することが必要だ。

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