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特集

土壌診断、樹液・土壌溶液分析で何が解り、そして解らないのか?

 この断面調査では全くわからないものに土壌化学分析があります。土壌化学分析の正しい進め方の第一歩は、正しいサンプリングからです。これは断面調査の最後に、各層ごとにサンプルを採取します。10a当たり10cmの耕土として、約100tの土があるわけですが、その100tの中のサンプルは200g程度を採取して調べるので、慎重に行わなくてはいけません。

 土壌化学分析の最重要課題です。これは、ハウス土壌のように、過剰な成分蓄積の状態になってくれば、さらに神経を使う必要があります。

 こうして土壌分析サンプルを用意して、いよいよ分析依頼するのですが、どんな項目を分析してくれるかが大事な事です。

 まず一般分析と呼ばれている分析項目は

pH:これは水浸出によるものです。
EC:電気伝導度
塩基交換容量:CEC
        交換性石灰

交換性塩基   交換性苦土

        交換性加里

有効態リン酸 

 以上の項目を調べてもらうことでまず土壌の化学的性質は把握できます。

 ここで何回も登場した化学的性質ということについてもう少し詳しく説明しておきます。

 土とは、粒子が集まって成立しているものであり、この粒子が何であれ、例えば粘土鉱物、腐植、岩石の破片、あるいは微生物のような場合もありますが、とにかく、固体の部分であるわけで、固相といわれている一つの系です。

 この粒子間のすき間を、気体や液体が占めており、これを、気相や液相といっています。土壌分析で表される状態というのは、この固相の部分の土のコロイドと呼ばれる大きさの粒子、つまり十万分の五センチから一千万分の一センチの大きさの粒子は表面活性が非常に強く、静電気的に各種イオンを吸着する性質があります。

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