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ケーススタディー府県の畑作野菜経営

ケーススタディー府県の畑作野菜経営

 「手作業中心の植付やデガーによる収穫・出荷作業は、年とった両親にとって大変きつい仕事です」

 「収穫作業のお手伝いをしてくれた人達も嫌がる様になり、高い日当を払っても中々来てくれないので来年から面積を半分にしようと思っています」

そんな切実な声を聞きました。

 同行していた辰己常務は、翌年北海道型のハーベスタを貸与することを約束し、高穂さんも面積を減らさない事を決意されました。翌年作付を2・5haと前年並みとし、全てハーベスタにより収穫しました。高穂さんは勿論、お母さんも一緒になって機械化導入によるポテト作りを資金面・技術面・採算面等あらゆる角度から検討を重ね、「ハーベスタ」の個人所有・個人利用を決断されました。

 平成5年ハーベスタを購入、3年間は3.0ha規模の栽培(余力は収穫作業の請け負い)平成8年から規模拡大に踏み切りました。今年は作付面積8.0haで規格品出荷量365t。そのポテトの粗収入は、1400万円を超えました。ポテト作りは、慣行体系で10a当り100~110時間が標準ですが、高穂さんの作業体系は、府県でのマルチ栽培における最高のレベルで、前記慣行の約3分の1(35時間/10a)であろうと思います。

 図表5、図表6で示す様、栽培品目や作付規模も逐次バレイショへと重点が移行し、それに伴い作業機の導入も計画的に実施されております。

 将来、息子さんが帰って来て農業を継ぎ、ハーベスタ2台を所有し、ポテトの栽培面積を20haまで拡大し、安定した経営をしていきたいとのことです。


平成9年産 :高穂さんの主な栽培概要について


(1)畑の準備 

 前作の大根が終わるとすぐに畑の選択をし、堆肥投入と耕運作業をして線虫消毒を行う。

 輪作体系を考えながら畑の選択をしているが、年一作だけの畑については7・8月頃から馬鈴薯栽培に向けて、堆肥投入や耕運など、畑の準備にかかる。

 堆肥については、5年前は牛を8頭飼っていたが、今では家畜を飼っていない為、他より購入したり貰ったりして、野菜に使用。土づくりが基本なので、これからも堆肥施設場を考え、完熟した堆肥を使って土づくりに励んで行きたい。

 線虫消毒は、植付直前か同時に粒剤で散布(1月4日~17日迄に散布の実施)。

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