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【女だからの経営論】
ゼロならぬ、マイナスからのスタート
- 三好かやの
- 第12回 1997年08月01日
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食べちゃいたいくらいかわいい
「コラッ、豚くん、あんまり言うこときかないとハムにしちゃうぞ!」
岡田さんの牧場では、ミナ子さんのそんな声がポンポン飛び交っている。
ミナ子さんは、北海道紋別郡白滝村の40haの農地で、夫の秀雄さんと、酪農主体に、乳用牛60頭、肉用牛20頭、夏場には、食肉加工用の地豚21頭、平飼いの地鶏230羽を飼育している。
「もー、食べちゃいたいほどかわいい」
と、搾乳の途中で牛に頬ずり。そんな風に家族同然に動物たちと付き合っているミナ子さんの姿を見ていると、ここにいる牛や豚が「家畜」であったり「経済動物」であることを忘れてしまいそうになる。けれど、そんな関係の中には、
「この子たちが生きている時は、思いっきりかわいがるの。私たちは、その命をいただくんだから、絶対まずいハムやソーセージになってほしくない。ちゃんとおいしいハムになって、私の思いを分かってくれる人に食べてほしい」
そんな思いが込められているのだ。
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