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エクセレント農協探訪記

青森県・木造町農協
米流通や物流コスト削減で農家との共存に積極的対応

農産物の販売で商人系業者におされ放しの青森県の農協界にあって一人気を吐いているのは木造町農協である。県稲作経営者会議の豊川民男会長からも、青森に「元気印」の農協があることは聞いていた。いまや県庁からも「農協は木造町農協に学べ」と県農業活性化の起爆剤役を仰せつかっているらしい。
 農産物の販売で商人系業者におされ放しの青森県の農協界にあって一人気を吐いているのは木造町農協である。県稲作経営者会議の豊川民男会長からも、青森に「元気印」の農協があることは聞いていた。いまや県庁からも「農協は木造町農協に学べ」と県農業活性化の起爆剤役を仰せつかっているらしい。

 青森市から東へ20kmほど、弘前市からも北北東に20kmほどのところに木造町がある。西へ15分もいけば日本海だ。主産品は米にメロンなど園芸産品である。農協独自の販売路線が各方面から注目を集めている。


独自の販売ルート確立


 「独自路線であまり経済連に出荷されていないということですが…」

 いきなり菊地昭三組合長に核心の質問をぶつけてみた。

「ちょっとオーバーに伝わってますね。米でも40億円のうち10億円ですよ。独自販売は。それも七年産からですよ。本格的に始めたのは」 新食糧法になって「作る自由」と「売る自由」に道が開かれた。農協も、食管法下の特栽米のような窮屈なルートでなくても、経済連を通さなくても、あるいはややこしい手続きがなくても、大手をふって自由に売れるようになった。一般の消費者にも、米卸や小売りにもダイレクトな販売ルートが開かれたのだ。

 ただ、この「権利」を行使する農協はまだまだ少ない。売る力のある農協が少ないからだ。せっかくの「権利」もどちらかといえば宝の持ち腐れ。県内でも木造町農協に続く農協はゼロだ。

 木造町農協が独自路線にギヤ・チェンジしたのは、米の売り方で経済連と方針が決定的に違っていた。理由はこれに尽きた。

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