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耕すということ

排水施行に幾つかの提案

排水溝切り


 乾田化のために排水溝切りも盛んに行われる。水田の表面への滞水により藁桿や根の腐植が遅れ、翌年に持ち越して窒素収支のバランスを崩してしまう結果となる。また、滞水状態が長引けば、耕起に手間取るばかりでなく、所謂、乾土効果を期待することができない。土壌全体の排水性改善も大事であるが、当面の表面水排除も行わなければならない。

 排水溝を切る程度で表面水は排除できるであろうか。これは予想以上に効果がある。普通型のトラクタが入っていけるようになるものである。

 水稲の生育中に簡単な溝をナイフで切るだけでも、比較的円滑に落水はできるものである。水稲の収穫後は本格的に溝切りができる。これが効果的でないわけはない。

 水で軟弱な状態の水田をあまり荒らさないで溝切りするには、やはり、ゴムクローラトラクタの出番である。最近はハーフトラックトラクタも市販されるようになっているので、これらも使用できる。小型トラクタに広幅のオフロードタイヤを装着して作業している例もあり、溝切りは、工夫次第で手軽にできるものと考えても差し支えないであろう。

 水稲といえども、水管理次第でさらに増収させることができるであろうし、品質向上も可能になろう。米過剰時代と言われているが、こんな中でも生き残るにはやはり徹底した土壌管理が大切であると言える。水田も畑地も、排水性改善には新しい感覚で臨むべき時代にきていると思える。

写真1)プラソイラMP2MS
サブソイルディガプラウと呼ぶのが正しいと思える。これ迄のサブソイラがチゼルや刃板で土壌を下層から破砕しようとしていたことに対して、スタンダードの撥土板の幅で土壌を掻き上げてしまうものである。排水性改善=土壌破砕のこれ迄の概念を覆してしまった
写真2)側耕型心土耕プラウTS16R/L・12
心土犁はボトムの後部に位置し、プラウ耕と同時に犁底を破砕する。ボトム幅の間隔で心土破砕することから、破砕にムラがなく、排水性改善効果は大きい。大型トラクタが普及している現在、効率利用面から改めて注目されている。心土犁はアタッチメントで各種プラウに装着できる

写真3)ゴムクローラトラクタ用大型プラウCRQY223FA
ゴムクローラトラクタが普及している。大きなけん引力が得られるところからプラウ耕や心土破砕耕などの十作業に活躍している。クローラトラクタによりプラウ耕は丘曳きけん引である。従って、ホイールトラクタの溝引きけん引と違って心土耕プラウなどの場合、側耕型にする必要はなく、設計はしやすい

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