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【読み切り】
誤訳されてきた?レスター・ブラウン氏
13回国際植物栄養科学会議に参加して
- 編集部
- 1997年10月01日
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アジアで初めての開催
去る9月13日から5日間、東京農業大学に於いて3年ないし4年に一度の「国際植物栄養科学会議」がアジア地域で初めて開催され、世界各国から科学者・研究者が集い、講演とシンポジウムや意見交換が行われました。
レスター・ブラウンの問い
会議のメインテーマは、「持続的な食糧生産と環境保全を推進する植物栄養学」で、「植物栄養学」の、食糧生産と環境保全への貢献に期待が込められていたと予想されます。
その期待のためか、初日には「飢餓の世紀」のベストセラーで知られるワールドウオッチ研究所レスター・R・ブラウン氏の記念講演がありました。
小生は「飢餓の世紀」のように、いかにも不安感を与えるような数字が羅列されている類の本は好きではないので、期待してなかったのですが、これが最高におもしろかったのです。
どんな講演内容かといいますと、いきなり冒頭で、世界中の研究者に対して「皆さんに言いたい事は、果たしてその研究に対価を支払うような価値があるのか?」また、「食糧生産についてのテクノロジーは限界に達しており、進歩があったとしても20%程度の増収しかない。収量の増加だけでは、食糧問題の問題解決にはならない」という発言がありました。
そして「問題解決のためには、消費側へのアクセスが必要であり、その場合、価格等の経済システム上での解決ではなく、根本的な問題解決のアプローチが必要である」と熱弁するのでした。
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